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JOLEDは来年、三星を上回るOLEDパネルの試作生産を行う見込み


公開日時:

2014-09-29

  日本の官民ファンド「産業革新機構(INCJ)」の主導の下、ソニー、パナソニック、ジャパンディスプレイ(JDI)は7月31日、2015年1月にOLEDパネルの開発を行う新会社「JOLED」を設立すると発表しました。ソニーなど3社はJOLEDの今後の生産計画について多くを語っていませんが、日経によると、JOLEDは2015年に中型OLEDパネルの試作生産を行い、2018年に本格量産に移行する予定で、生産対象を中型製品に集中することで、研究開発と生産効率の向上を目指しています。

  日経新聞は6日、JOLEDが2015年に200億円を投資してOLEDパネルの試作生産ラインを建設し、2015年下半期に試作生産を開始し、2016年にはサンプル出荷を行うと報じています。報道によると、JOLEDはタブレット向け10~12インチ、ノートPC向け13.3インチなどの中型OLEDパネルを対象に試作生産を行う計画で、月産は約4000枚です。その後、2018年に本格量産に移行し、アップルやその他のタブレット/ノートPCメーカーへの供給を目指しています。

  報道によると、OLEDパネルは液晶パネルとは異なりバックライトが不要なため、タブレットやノートPCにOLEDパネルを採用することで、数百グラムの軽量化が可能です。現在、サムスン電子やLG電子が採用している生産方法は、中型OLEDパネルを低コストで量産するのが困難なため、「印刷方式」の量産技術を採用するJOLEDは、中型OLEDパネル市場で高いシェアを獲得できると期待されています。

  米国のDisplaySearchによると、2014年のOLEDパネルの世界市場規模は126億7000万ドルと推定され、タブレットやノートPCの需要拡大により、2020年には2014年の2倍に拡大すると予測されています。